人間は物語を求める

新春なので、2008年の星を読みとこう!というわけで
心理占星術研究家・鏡リュウジさん(blog:鏡リュウジのRyuz-cafe)と
星占い系テキストコンテンツサイト筋トレ管理人・石井ゆかりさん(blog:石井NP日記)のトークショーに行ってきました。

このお2人、星占いに対するスタンスが、いわゆる「占い師」の方々とは違うんですよね。

石井さんなんて
「私自身、星占いを信じているかと聞かれれば、信じていません、とお答えします。」
ってご自身の著書で言っちゃってます。

12星座

12星座


いいんですか?こんなこと言っちゃって〜?
とも思うんですけど、
このあくまでも正直であろうとする真摯な姿勢が石井さんの魅力です。


さて、トークショー
鏡さんのお話を聞くのは一昨年の京都での講座以来。
石井さんの方は、昨秋、朝日カルチャーセンターで星の読み方の講座を2回聞かせてもらいました。

鏡さんは、すばらしく博識。
学者肌で突き抜けたお方、です。
石井さんは、ホロスコープを読むのがホントにお好きなんだな〜というのが伝わってきます。

このお2人が絶妙なバランスで、あっという間の2時間でした。


最後の質問コーナーのときに
「過去のことを当てられても、何の役にも立たない」と鏡さんがおっしゃって、場内は爆笑だったんですが、
確かにそうですよね〜。
過去のことを占いで当てられても、今さらどうにもならないし。
なのに、ドキドキしたり、わくわくしたり、
あ〜やっぱり、なんて思う。


それが鏡さんによれば
自分の中と外がつながり、境界線が消える瞬間なのだそうです。
人間は、そこに喜びを見出す。


私は、お2人の話を聞きながら、
人間というのは古の世から、物語を求める生き物なのだ と改めて認識しました。


自分というものすらも、記憶を物語に紡ぐことなしには成立しない。

ことばの誕生とともに
人間は物語を創りはじめました。


石井さんの星占いが魅力的なのは、物語の根源的な力がそこにあって、
人々は、自身の日常をそこに重ねて、新たな物語を紡ぐことができるからなのです。