『言葉のない世界に生きた男』 スーザン・シャラー著

これは、かなりのおススメ本です。

言葉のない世界に生きた男

言葉のない世界に生きた男

画像がなかったですね〜。 

帯にはこんな風に書かれてました。

人間とは?
  言葉とは?

  これは私たちの想像を絶する驚くべき記録だ。
         ― オリバー・サックス絶賛。

93年が初版で、私も多分その頃読んでいたのですが、今回読み直してみました。

耳が不自由で27歳まで言葉を知らなかったメキシコの青年が、言葉を見つけ、世界を見つけていく過程の感動のヒューマン・ドキュメントです。


この本を初めて読んだときの衝撃は忘れられないですね〜。

人間にとって「ことば」とは何なのか?
ことばのない世界に生きるというのは、どういうことなのか?


手話もまた自然言語のひとつであり、マイムやジェスチャーとは決定的に違うことを知りました。
マイムやジェスチャーで生きてきたこの青年が、「ことば」の存在を理解するシーンは圧巻です。
ことばを知った彼は、やがて空間や時間の概念を見つけていきます。


ことばというものができ、人間は、時間と空間を越えて、他人の脳とつながることができるようになりました。

連綿と続く人類の営みが、ことばの中に生き続けているのです。


人間にとってのことばとは何か?
興味を持つ人には、ぜひ一度手にとっていただきたい本です。