丸ごとで向かう

ロシアでのホームステイから帰ってきた人たちの話を聞いた。
どの人も、とびきりの笑顔だった。

行った家はそれぞれだし、過ごし方もそれぞれだった。
でも、どの人も、自分のロシアの家や家族、過ごした時間を丸ごと受け入れて、楽しんで来たというのが伝わってきた。

「なんでかわからないけど、言ってることがわかった。」
「大阪弁で言ったのに、なぜか通じていたし、相手の言ってることも大阪弁で言われてるみたいな感じでわかった。」

ロシア語の一つ一つではなく、丸ごとの相手に向かっていったのだろう。
○○語があるのではなく、その人の話すことばがあるだけ。
それを、頭ではなく、身体で感じ、自分でも実践してきた人たちから、
「人間ってスゴイ」ということを、改めてまた感じさせてもらった。

「ロシアの人たちは温かかった」

と、みんな言っていたけれど、
その「温かさ」を引き出したのは、あなたたち自身なんだ。

懸命に人に向かい、ありったけのことばで話し、してくれたことに感動し、感謝する姿が、相手の心にも伝わったに違いない。

来年、留学に行く高校生達も一緒に話を聞いていたけれど、きっと彼らの心にも大切な何かが伝えられたことだろう。